イラスト/ピエール

0世界(ゼロせかい)は、プラス階層とマイナス階層の狭間にある、基点となる世界です。天候の変わることのない空が続く単調な世界で、時間が流れることさえない停滞した世界です。

壱番世界(地球)の歴史で19世紀中頃のことです。壱番世界出身のあるロストナンバーが0世界に到達し、アーカイヴとチャイ=ブレを発見しました。かれはそこでチャイ=ブレとある契約を結びました。それが世界図書館のはじまりです。

当初、アーカイヴ遺跡の上に世界図書館が建造されました。その後、0世界を訪れたロストナンバーたちの居所などがその周辺に増築されていき、いつしか、アーカイヴを内包する、図書館を中心とした街が0世界にできあがったのです。この街は誰にともなく「ターミナル」と呼ばれるようになりました。今では常時1000人程度の人口が暮らす都市となったターミナルは、密集した建物群に、さまざまな異世界からやってきた旅人たちが一時の宿を得る場所となっています。都市内の交通は路面鉄道が整備され、ひととおりの都市機能を有しているため、その気になれば何年でもここで暮らすことが可能です。

0世界はほとんどが「何もない世界」であり、ターミナルには物理的な限りがあること、時間や天候が変化しないことが一部の居住者には不便であること(たとえば夜行性の種族など)から、ターミナルの各所にはチェンバーと呼ばれる魔法的な技術によって「仮想の空間」がつくられています。チェンバーの中は、そのつくり手の意志により、時間や気候が変化し、0世界本来とは異なる空間が広がっています。

■0世界の変貌
イラスト/新田みのる 0世界はもともと、「チェス盤のような黒と白の盤」がどこまでも続く床面のような地面で形成されていました。しかし世界樹旅団との戦いの結果、世界樹がチェス盤の大地を侵食し、チャイ=ブレと激しく激突した後、チャイ=ブレとともに休眠してしまったあと、0世界の大地は見渡す限りの樹海に変貌を遂げてしまったのです。

樹海には、さまざまな世界群の植物が植生を無視して繁茂しており、大地は土に変わりましたが、土壌と植物以外のものは存在しないようです。現在、樹海には世界樹旅団とともに0世界に侵入したあと、制御を離れたワームたちが生息しており、危険な地域となってしまっています。

■0世界で行う冒険
ロストレイルは0世界から出発し、0世界に戻ってきます。
ときには、0世界内で起きた「事件」を解決するために、0世界内での依頼が、世界司書から出されることもあります。

0世界の大地が樹海と化した現在は、樹海で発見されたワームの討伐や、ナラゴニアにおけるなんらかの事件に関する依頼が行われることもあるでしょう。

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螺旋特急ロストレイル

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