大型ショッピングモール「ケラソス」には子供の目を引くものが山ほどあった。 この山ほど、が比喩でないのがケラソスの巨大さをそのまま示している。 だからこそ仕方ないよね、と少女……デューツェは思っていた。 いつも訪れた星々でショッピングをするのがデューツェの趣味だ。 船長と呼んで慕っている人物の目的を思うと非常に楽天的な趣味だったが、船長やその側近である祖父にデューツェは大変可愛がられていたため、咎められたことはない。 ただし、船長たちが仕事を開始したら船から出ないこと。危ないことは絶対しないこと。そういった約束があった。(それくらいまもれるから、だいじょーぶ) 現に破ったことはないし、いざとなればデューツェにはお守りがある。多機能なお守りだ。 しかし、デューツェ本人はあまりこれを使いたくなかった。 使えばピンチになりましたと自分から言っているようなものである。もしかしたら今後ショッピングは禁止、などという憂い目に遭いかねない。 だから使わずひとりで買い物を満喫するのだ。難しいことじゃない。 なのに。「あれ……?」 さっき通った場所に出た。 急いで逆方向に行くと、最初に見た場所に出た……と思ったが、出入口がない。最初の場所に似たどこからしい。「あれ、あれ……」 エレベーター近くに貼ってあった案内図を見るが、デューツェには少し難しかった。店名からして膨大すぎる。 吹き抜けになっているフロアから下を見ると、さっき居た場所が見えた。「…………あれぇ?」 デューツェ10歳、長月のある日。完璧な迷子である。
この世界へ来たのはいつぶりだろうか。 記憶のページを一枚ずつめくり、正月以来だなと思い当たる。とある目的でマホロバを再び訪れたシュマイト・ハーケズヤはケラソスのチラシに視線を走らせていた。 「こんな大規模なショッピングモールもあるのか……」 最近、様々なロストナンバーの旅の終わりについて耳にするようになった。 その度感じるのだ。自分の旅の終わりもいつかくるのだと。ならば他の世界へ行ける内に様々なことを調べておきたい。 調査対象はその世界において普通とされるものも含まれている。日用品から娯楽品まで幅広く揃っているケラソスは良い調査の場になるに違いない。 なにより、何かを販売している場というのはその世界・国の文化がよく反映されるものだ。 行って損はないな、と結論を出したシュマイトはタクシーに向かって片手を上げた。 ジューンはプラケースに入った小さなカードチップを見下ろす。 このチップの中には沢山の航宙図データが入っていた。マホロバ周辺だけでなく、宇宙人が持ち込んだマニアックなほど辺境の航宙図も含まれている。特に後者は入手するのに苦労した。なにせマホロバに宇宙人は訪れるが、マホロバの人間が進出した宇宙はマホロバ周辺と一部の星々に対してのみなのだ。航宙図はほとんど外部から持ち込まれたものばかりである。 これだけ科学が発達していて何故、と図書館で宇宙構造を調べている時に訊いてみたところ、メリットが少ないからとの答えが返ってきた。 宇宙にあるのは浪漫ばかりではない。宇宙人が「居る」と確定している場所の奥深くへ自分たちから出て行くには、まだ相手のことを知らなさすぎるということらしい。 「しかし困りました」 ジューンは図書館でネットに接続し、違法にならないよう注意を払いながらこの巨大な都市、そして宇宙港のマップ、係留船の行き先などを調査していた。 しかしそれだけやって得られたものは、ひとつ。 「……該当なし、ですね。この世界にセブンズゲートが存在する確率は数億分の1以下になりました」 自分の求めるものはない、という結果のみ。 意気消沈しながら人の流れに任せて歩き出す。――その先には大きなショッピングモールがあった。 鼻歌混じりに川原 撫子はケラソスを歩いていく。 休日に出掛ける先をここに決めて大正解だった。撫子はマホロバに来るのは初めてだが、その存在を耳にするたび気になっていたのだ。 ぴょんぴょんとスキップしながら高い高い天井を見上げ、まるで遊園地を訪れた少女のように笑顔になる。 「くぅぅ、最先端技術に囲まれて喜びのあまり人前でも不思議な踊りが踊れそうですぅ☆」 ちょっと踊りかけています。 マホロバには撫子の知らない技術が数多く存在していた。さっきはホットアイスクリームなどというものを見かけたが、どんな味なのだろうか。 しかし今は目的の品がある。それをゲットするまでお預けだ。 「えっとぉ、この辺にあるって噂が……」 きょろきょろと視線をさ迷わせ、そしてついに見つけた。 マホロバ名物――とされているが現地民が食べているところを見たという情報がない、食用ゲルの天ぷらである。 「食用ゲルの天ぷら食べるの、すっごく楽しみでしたぁ☆ 何かSFまっしぐらって気がしませんかぁ!? くぅぅ、テンション鰻登りですぅ☆」 おばちゃん、天ぷらひとつ! と元気良く注文し、ぱくりと一口。 「ま…まずぅ☆ 噂通りの味ですぅ……テンション超上がりますぅ☆」 撫子のテンションはちょっとやそっとじゃ下がることはなさそうである。 「後は噂に聞いた無重力アトラクションを……ヲヤ?」 ふとベンチの方を向くと、そこには黒髪の女の子と少女が居た。 撫子がここを訪れる数分前のこと。 ヘルウェンディ・ブルックリンは1人でうろうろしているデューツェを見つけ、その心細そうな顔に思わず声をかけていた。 「あなたどうしたの、はぐれちゃったの?」 デューツェは首を振る。 「ひとりできたの。でも……」 「……迷っちゃった?」 ヘルの言葉に頷く。迷子と認めたくないが認めざるをえない、といった雰囲気だ。 「しってる道にでなきゃ帰り道わからない、かも。白いごみ箱のある出入口、しらない?」 白いごみ箱はケラソスに数多と存在していた。どこにでもあるものを目印にするのは迷子の第一歩だ。 「安心して、一緒に探してあげるわ」 「ほんと!?」 「もちろん。私はヘル よろしくね」 「デューツェ。よろしく、ねーね!」 ヘルはデューツェの頭を撫でる。 「ええ。私が一日お姉ちゃん、ね」 そこへ軽快な足音が近づいてきた。行きの電車で一緒になった撫子だ。 「えーとぉ、もしかして迷子ちゃんですかぁ?」 「ま、まいご」 もごもごとデューツェは答える。 「1人でここへ来たみたいなのよ、知ってる道に出れば帰れそうなんだけれど……」 「ふむふむぅ。それじゃあ1人より2人ですぅ、一緒に探しましょ~☆」 撫子はデューツェの前へしゃがみ、にこにことした笑顔を向ける。 デューツェのような少女が目の前に居るだけで子供好きの撫子は笑顔になってしまうのだ。 「私は川原撫子と言いますぅ☆ 今日はマホロバの無重力アトラクションを遊びに来ましたぁ☆」 「デューツェ。おかいものに来たの、おもしろいものいーっぱいあるからたのしそうだな、って」 その結果迷ってしまったのだった。 どこから入ってきたのかわからず、どこへ行けばいいのかもわからない。現状を確認し、撫子は提案する。 「あのあの、好き嫌いとかアレルギーとか無かったら、ちょっと一緒にジュースかオヤツ食べて落ち着きませんかぁ?」 「おやつ?」 「お腹が減ると気分が落ち込みがちですぅ☆ 大丈夫、お腹いっぱいになれば名案浮かびますからぁ☆」 「たしかにまずは落ち着くべきかもしれないわね……行く? デューツェ」 「おやつ……うん、いく!」 警戒心皆無な様子でデューツェは頷いた。 ● 「……ヘルの妹さんか?」 ケラソス内の甘味屋にて。 和菓子に興味を引かれたシュマイトがのれんをくぐると、見知った顔が見知らぬ顔と共にさくら餡のどら焼きを頬張っていた。 知った顔はヘルと撫子だ。2人とも面識がある。 ヘルによく似た黒髪に思わずそう口にしてしまったが、理由を聞き得心した。 「なるほど、迷子か。まあこれだけ広い場所なら迷っても不思議ではないな」 シュマイトはデューツェの口元についた餡を拭い、肩を叩く。 「これは受け売りだが……人を頼る事は自然であり大切だ。安心して私たちに任せるといい」 「うん!」 「シュマイトも手伝ってくれるの? 頼もしいわ、この後どこから探そうか迷っていたの」 「ふむ……ここは出入口が多いからな。まずは彼女の辿ってきたルートを可能な限り逆算してみよう」 おぼろげな記憶でもいい。何か特徴的な店を覚えていれば、そこまで戻ることが出来る。 「では食べ終わったら出発ですぅ☆」 「うんっ、おかわり!」 「……少し先になりそうね」 くすりと笑い、本物の妹のようだとヘルは呟いた。 ショッピングは気分転換にとてもいい。 0世界で待つ双子のために土産を選ぶ。調査の成果はなかったが、土産に喜ぶ顔を思い浮かべるとそれだけで来た甲斐があったと思えた。 磁石で自在に組み立てられる玩具を購入した後、店から出ると集団行動しているロストナンバー……ヘル、シュマイト、撫子らが見えた。 「皆様もお買い物にいらしてたんですね」 おお、とジューンの姿を見たシュマイトが声を漏らす。 彼女とは正月にマホロバへ来た時に一緒になっている。ジューンの人となりや故郷での役割も耳にしていた。 「やあ、正月以来だね。じつは迷子を保護したんだが、なかなか見知った場所に出れないでいたんだ」 迷子と聞き、ジューンは足元の女の子に視線を移す。 生身の人間に見えるが、どことなくマホロバの人間ではないように見えた。これが宇宙人というものなのだろうか。 しかし多少の違和感はどうでもいい。ジューンにとっては小さな子が迷子になっている、という事実の方が大切だ。 「私も手伝わせていただいていいでしょうか。通った道にあった店ならすべて記憶しているので、少しはお役に立てるかと」 「わぁ、すごいですぅ! それならこれっ、知りませんかぁ?」 撫子がスケッチブックに描かれた絵を見せる。 覚えている店をデューツェに描いてもらったものだ。なかなかに上手いが該当する店を見つけられないでいたのだった。 「青い服を着たマネキンに、安売りされている白いカーディガン……店員の服は黒っぽい……」 じっとそれを見つめ、ジューンは情報を拾っていく。 「店員と安売り品に関しては移り変わるものなので確証はありませんが、青い服のマネキンなら見かけましたよ」 「ほんと!? つれてって!」 そわそわするデューツェの手を握り、ヘルは頷く。 「小さな可能性でも確かめなきゃね。行きましょう!」 道中、ちらちらとジューンに目をやるデューツェにジューンは微笑みかける。 「そういえばまだ名乗っていませんでしたね。私はジューン、人類の友となるべく作られたナニー・アンドロイドです」 「アンドロイド……。あっ、わたしはデューツェ」 アンドロイドと聞いてデューツェは特に驚いた様子を見せなかった。宇宙人やマホロバの人間はこれが普通なのだろうか。 「2ブロック先の1フロア上に迷子案内所がありますが……利用したくないのですね?」 表情を見ながらジューンは訊ねる。 「うん、おっきなさわぎになるとじーじとせんちょ、困っちゃう」 「せんちょ……船長? 宇宙船に乗ってきたの?」 ヘルが訊ねるとデューツェは頷いた。なるほど、宇宙人だったのかと少し目をみはる。見た目は普通の子供にしか見えないが、そういう宇宙人も居るのだろう。 「ではそのお爺様と船長様とお約束したことは何かありますか?」 いくら迷子で帰り道を探しているとはいえ、何か約束事があるなら守らねばならない。 事前に確認しておこうと訊いてみると、帰宅はマホロバの時間で午後5時まで、お守りは肌身離さないこと、身に危険が迫ったらお守りの機能が自動発動すること、船の位置は言ってはならないこと等がわかった。 「お守りか……」 多機能なお守りがシュマイトは気になったが、きっと大切なものなのだろう。本人が使うと言わない限り触れるつもりはなかった。 しかし家族がそれを持たせた意図を考えると気になってしまう。 「デューツェ、どうしても帰り道がわからなかった時はお守りを使うんだよ」 「でもー……」 「ご家族はきみが大切で、守りたいからそれを持たせてくれたんだと思うんだ」 シュマイトの言葉にデューツェは祖父と船長の顔でも思い浮かべたのだろうか、しばらくもごもごした後に頷いた。 「あっ、見て! あの店でしょ?」 戦闘をゆくジューンの向こう、青い服を見つけてヘルが指差す。 同じようにそっちを見たデューツェがぴょんと跳ねた。 「あのおみせ!」 ● フロアと店の外観を把握しているジューンの存在は大きく、更に彼女がデューツェと似たルートを辿っていたことも後押しし、ひとつ目印が見つかってからの展開は早かった。 あれよあれよという間に目印が見つかり、最後は何か言う前にデューツェ本人が歩いていって、目印を発見ではなく合っていると確認に行ったくらいである。 「ここっ、この出入口! 道もわかる!」 「やった、やりましたぁ! 発見ですぅ☆」 ほっとした顔で言うデューツェに撫子も一緒になって喜んだ。 「出入口を記憶しました。……さて、デューツェさん、お約束の時間までまだあります。よかったらもう少し遊んでいきませんか?」 「いいの!?」 「ふむ、それがいいと思う。我々と一緒ならまた迷うこともないだろう」 「私も賛成よ。撫子もよね?」 「もちろんですよぅ☆」 デューツェはヘルの手を強く握り返し、嬉しそうに言う。 「じゃあ、ねーねたちとあそぶ!」 初めに立ち寄ったのは子供向けの服が多く揃っている店だった。可愛いものから清楚で落ち着いたものまで色々ある。 「ほらほらっ、これとかカワイイですよぉ~!」 「わあ、おはないっぱいっ」 撫子の広げたスカートには小さな花が沢山舞っていた。白いそれは雪のようにも見える。 それを微笑ましげに眺めながらジューンは少し離れた所に立っていた。 「一緒に見なくていいのか?」 気付いたシュマイトが近づくと、ジューンは視線をそちらに向けた。 「はい、不審者が近づかないよう注意しているんです。ここは店全体を見渡せるので」 「なるほど。では私もそうさせてもらおう」 はしゃいでいる3人を見ながらシュマイトもジューンの隣に立つ。 「そういえば、キミの世界の科学技術はここと同様ずいぶんと進んでいるのだったか。迷子が解決したらまた技術論などしたい、どうかな」 「喜んでお受けします。シュマイト様との技術論は退屈しません」 「それは楽しみだ。ふふ、キミ自身の体にも技術的な興味がなくはないが、友人を解体するような真似はしないから安心してくれ」 友人、という単語に心が温かくなるのを感じながらジューンは「はい」と言って笑った。 「シュマイト様はマホロバに何かご用があったのですか?」 「ああ、流転機関の話も出た今、もう一度あの絵馬を見ておきたくなってな」 その帰りに家電などを見るためケラソスへ寄ったのだ。 「なるほど。私も今度見に行ってみましょうか」 そこにヘルの照れたような声が聞こえてきた。 店員に向かって何かを否定しているが、顔がにやけている。 「……本物の姉妹って勘違いされちゃったわね」 「でもわたし、うれしいっ」 そんなデューツェの言葉にヘルは更に照れたようだった。 デューツェに試着してもらったのは甘めの白ロリ。黒も似合っていたが、本人はこの白色を気に入ったようだった。なるほど、こうして並ぶと完全に姉妹である。 シュマイトにも先ほど勘違いされたが、やはりヘルにとっては嬉しいことだった。 「あのね、実は妹とお買い物するの夢だったの」 「ねーねにはいもうとがいるの?」 「うん、けれど妹や……パパやママの所にはもう帰らない、って決めたから会えないのよ」 愛しい、愛しくてたまらない妹には自分が名前をあげた。最初で最後の贈り物だ。 そんな妹の行く末や家族のことが気にならない日はなかったが、ヘルは0世界で暮らしていくことに決めたのだ。決めたことは覆さない。 「今ね、父親と暮らしてるの。パパとは違う父親で、性格も全然違ってて、本当に馬鹿でクズでどうしようもない奴だけど……支えてくれる彼氏もいるし、今の生活は楽しめてる」 しかしどんな決心をしても、どんなに満たされていても寂しさは消えなかった。 無性に寂しくて仕方なくなることがある。 ヘルは優しくデューツェの頭を撫でた。 「ねえ、あなたのパパやママはどうしてる?」 「じーじ以外はしらないの。……あれ? いたはずなんだけど、あれれ?」 聞かれて初めて気が付いたというようにデューツェは首を傾げる。 「覚えてないみたい、ですねぇ?」 撫子も一緒になって首を傾げてみせる。 何かこちらにはわからない事情があるのかもしれない。深くは聞かず、ヘルは撫で続ける。 「じゃあおじいちゃん。大事にしてあげなきゃだめよ」 「ん……うんっ、じーじこわいかおだけど、やさしいの。大切」 この、今視界に入っている人ひとりひとりにも家族が居る。 私や貴女と一緒なのだとヘルはデューツェに囁いた。 「でももし自分のしたい事と家族の意見が食い違ったらその時は……今までの経験を振り返って、自分で決めるの」 「じぶんできめていいの……?」 「ええ、それが大人になる第一歩だから」 大人になる―― その響きはデューツェにとって魅力的であり、少量の不安を含む言葉でもあった。 そんな感情を滲ませながら、うん、と返す。 ● フロアの電子時計が4時半を指した。 そろそろ帰ろうと移動を始めたところで、撫子がはっとした顔で走っていく。 「ちょっと待っててくださぁ~い! …………、……お待たせしましたぁ☆」 「早いな!」 「えへへ~、韋駄天ですよぉ☆」 撫子は底抜けに明るい笑顔のままデューツェに紙袋と封筒を手渡した。 「不思議な味のゲルの天ぷらですよぉ、お土産ですっ! 封筒は無重力アトラクションのチケットなのでぇ、今度はおじいちゃんと船長さんたちと来てくださいねぇ☆」 「もらっていいの!?」 「はいっ、楽しい気持ちは分かち合わないとですからぁ☆」 「えへへ……ありがとぉ~」 口調を真似してデューツェが微笑む。 その腕の中には竜のぬいぐるみだけでなく、白いうさぎのぬいぐるみも収まっていた。それはヘルの抱く赤目の黒うさぎと対に見える。帰る間際に記念にと買ってもらったのだ。 「ねーね、このこの名前もきまったよ。ヘルト!」 「ヘルト?」 「ねーねの名前をちょっともらったの。そっちのこのも、こんどおしえてね」 名前を決めてあげてほしい。ヘルにそう言われてからずっと考えていたのだ。 それがなんだか嬉しくて、最後にヘルはデューツェをぎゅうと抱き締めた。 デューツェが手を振りながら道の向こうへ駆けていく。 こうして、「元」迷子は笑顔のまま去っていった。
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